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【良乱】あの日見た夢の続きを

同級生時代が好きなんです。同級生のまだ青い恋の始まりとかもゆる・・・!
・過去捏造
・キャラ壊し上等
閲覧の際は上記をご理解のうえお願いします。

アイス半分こ(ソーダアイスだとさらにイイ!)
水中ラブシーン
面白い奴からの恋の始まり

という、自分的に萌要素を詰め込んだだけです。

続きを読むでどうぞ。

実は良牙視点の続きもポチポチ打っていたり。


乱馬にとって良牙って、初めて正面からぶつかってきた相手なんじゃないかなぁと思ってます。





それは、まだ俺達が同じ学校に通っていた頃。
覚えているのは、俺達と、俺達を移していた水ー。


「くっ!またしても・・・・!!」
「お前も懲りないヤツだよな」

呆れ半分、感心する半分で、戦利品であるコロッケパンを齧りながら俺は、今なお、拳を握り己を睨む奴に話しかけた。

「黙れ!早乙女乱馬、今日こそ決着を着けてやる!」

腕を振り上げ向かってくるのを難なくひょいと避けた。
勢い余ったのかバランスを崩し掃除用具入れに顔面から突っ込んでいく。

ロッカーの扉と頭がぶつかる重い音の後、中で箒や、バケツが倒れる音がした。

「大丈夫かー?」
「ぶはっ!貴様、よくもやったな、もう許さん!!」
「・・・お前が勝手に突っ込んでいったんだろーが」

声をかけて数秒もたたないうちに、身を起こし、食ってかかってくる。
その頭に乗ったままのちりとりを床に叩きつけた。
敵意剥き出しの男に内心、ため息を吐く。

始まりは昼休みの購買部。
育ち盛りの男子学生が食物を求めて群がるその場所で、出会った男。
そいつは何故か事あるごとに真っ向から俺に勝負を挑んでくる。

「(バカ正直っつーか何つーか。)」
「さっきから人の話を聞いとんのか!貴様は!」
「へっ!?」
「だから、いつになったら俺の名前を覚えるんだ!!!」

言われた言葉に目を瞬かせる。
とりあえず、口に咥えたままのコロッケパンを完食した。
そして考える。

名前、こいつの名前・・・・


何だっけ?


「お前、まさか一文字も覚えてないとか言わないよな・・・・!?」

ぶるぶると唇を戦慄かせる。

「ちょっと、待て!今思い出す!えーと、確か・・・・」

へらりと笑って、頭を捻る。そして振ってみる。また捻る。

駄目だ。全く出てこない。

「昨日の晩飯は覚えてるんだけどなー。あ、クソ親父、俺の沢庵盗りやがって。」

思い出しただけで腹が立ってくる。
飯の最中、横から掠め取られた俺の沢庵。

「そ、そんなことは覚えてるのに・・・か?」

よろりとそいつがよろめいた。
さすがに罪悪感を感じ、目を逸らす。

「だったら今度こそ、そのスカスカの脳に叩き込め!俺の名前は響良牙だああああ!!」
「っ!」

拳が触れる前、確かに避けた筈だ。
けれど、チリっとした痛みが俺の頬を走る。

響、良牙

「へっ。やっと一発お見舞いしてやったぜ」
「・・・・このくらいでいい気になんじゃねーよ」

そいつがニっと勝ち誇ったように笑う。
油断していたとはいえ、この学校内に俺に一撃与えられる奴がいるとは思っていなかった。



別に自慢じゃないが、無差別格闘早乙女流2代目として、ガキの頃から親父に連れられ、武者修行の
旅を続けてきた。各地を転々とし、身体能力を鍛え続けてきた。
物心着く頃には、俺に喧嘩で敵う同年代の子供はいなくなった。

「早乙女は格闘家の血を引いているから」

いつしか羨むように、妬むように言われ始めた。
別に気にしてはいなかった。言いたい奴には言わせておけばいいと思っていた。





けれど、良牙は違った。



奴が繰り出す拳のように真っ直ぐに俺に向かってきた。


「お前は俺が倒す」


良牙は俺のように親が格闘家やそういった類ではなく、いつか聞いた話では普通の家庭だと
言っていた。(多少、方向音痴だとも言っていたが。)


「見てろ!絶対俺がお前を倒してやる!この強化プログラムさえやり遂げれば俺は」

そう言って、軍隊仕様のトレーニングだかが載ったページを見せてくる。

「・・・へー、まぁ、楽しみにしてるさ。」
「はっ!精々吠え面かかないようにするんだな!」

時折、方向性がおかしい気もするが、俺が今まで会った誰とも良牙は違っていた。



それが面白かった。


「おい、聞け!昨日ブリッジの状態から立ち上がれたんだぜ!」
「そんなん、俺は朝飯前だよ。」


クラスも違う良牙と一緒にいることが増えた。

「ぬぐああああ!親父のやつ、朝は人のヤクルト奪いやがって・・・!」
「・・・・やらんぞ。」

硬派を気取っているのか、普段は割と口数が少ないことに気づいた。


「おい、良牙、帰るぞー」
「おう」

暫くして、奴が極度の方向音痴だということを知った。
約束などしてなくても、俺が奴の家まで送ることが多くなった。

理由なんてない。
長時間歩くことは足腰を鍛える修行にもなる。

「だから何でそんな植え込みに入ろうとするんだ、お前は」

横道に逸れようとした良牙の首根っこを捕まえて引き摺っていく。
離せ、だとか文句を言ってるのが聞こえる。

「ぐお、乱馬、首、首絞まってる・・・・・!」
「あ、悪ィ」

良牙は「殺す気か」と怒りながら深呼吸を繰り返した。

「バーカ」
「何だと!?」



俺は、良牙の傍で、笑うことが日に日に増えていった。





それはいつものように、極度の方向音痴な良牙を家まで送っていた時のこと。

太陽が照り付ける暑い日で、拭っても拭っても汗が湧き出てくる真夏日。

「だぁー。アイス食いてえ、アイス」
「そこのコンビニ、寄ってくか」
「あー、でも俺今、40円しか持ってねぇ・・・・」

制服のポケットから取り出した硬貨を掌に並べ、肩を落とした。

「だせーな。」

小馬鹿にしたように吹き出され、眉が寄る。
けれど、何度数えても、掌の上の小銭は増えはしなかった。

がくりと頭を垂れ、項垂れる。

「40円もらうぞ」

横からニュっと伸びた指が、俺の全財産を奪っていく。
何するんだと抗議する前に、眼前に差し出されたのは、割られたソーダアイス。


aisu1.jpg



受け取って、検分するように目を走らせる。

「なんか小さくねーか?」
「当たり前だ。足りなかった10円分引いてる」
「せこっ!!!いいじゃねーか、10円くらいおまけしてくれたって!」

文句を言いながらも、涼しげなラムネ色のアイスに齧りつく。

冷たくて、甘くて、旨かった。

ほぼ同時に食べ終わり、また、並んで帰り道を歩く。

「暑ィ」
「当たり前だ。夏だからな」

汗ばむ背中にシャツが張り付いて気持ち悪い。
気休めにしかならないが、手でぱたぱたと風を送りつつ見た先に川があった。

見たところ、深さはそんなに無さそうだ。

「なぁ、良牙、暑くねーか?」

笑い出しそうになるのを堪えながら、俺の声に足を止めた良牙の背中に体当たりする。

「な・・・!?」

2人分の水柱が上がった後、ぽかんとしていた良牙の顔が怒りからか真っ赤に染まる。

「いきなり何するんだ!」
「へっ、油断してるおめーが悪いんだよっ!」

悪戯が成功したと笑う俺に、良牙の眉がますます吊り上がる。

「だからって川に落とすことはないだろーが!」
「いいじゃねーか、涼しくなったんだから」

俺も良牙も頭からつま先までずぶ濡れだ。

俺は手を広げ、仰向けの状態で後ろに倒れこむ。
音を立てた水飛沫が宙に舞った。

「油断してるのはお前のほうだろ」
「んあ?」

常より一段低い声は、俺の耳には言葉としてはっきりとは届かず、俺は上半身を起こそうとする。
苛立ったように両肩を掴まれた時、抵抗できなかったのは、掠め見た良牙の表情がどこか苦しそうだったからだ。

水の中へと押し戻された冷たさを感じる前に、何かが俺に触れた。

一瞬、けれどすぐさま、繰り返し角度を変えて押し当てられるそれ。
至近距離にある良牙の顔。


言葉を発することを拒むように、塞がれる。
殴り飛ばそうと思って、握った拳には空気穴が空いているのか、力が篭らない。

突然のことに頭がまったく追いつけないでいる俺の耳朶に吹き込むように囁く声。



「お前は、俺が倒す。」


横目で見た良牙の顔は、茹蛸のように真っ赤に染まっていた。


「何だよ、それー」
「明日・・・・」
「?」
「明日、俺の家の裏にある空き地で決闘だ。」
「決闘だって?」
「手加減だけは絶対にするな。」
「なっ・・・!?おい、良牙!!」


離れた良牙の背中を俺の声が追いかける。



「何だってんだよ・・・・」

暑さのせいではない残る熱に火照る顔を抑える。


まるで白昼夢のような出来事だ。



「・・・・お前こそ、道に迷って遅れるんじゃねーよ」

見えなくなった後ろ姿に、悪態をついた。







あの日の約束は、結局道に迷った良牙が辿り着くのを待てなかった俺が中国へ行ったことで反故になった。
有効期限があったかどうかも今となっては分からない。



知らず、橋の縁に肘を付いて川を見下ろしていた。




今頃、奴はどこで何をしているのだろうか。


そんなことをまるで未練のように思うことに、苦笑して、見ていた景色を背に歩き出した。
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